2024.04.22
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憲法裁判所は大統領選挙の不正疑惑提訴を完全に却下
現大統領の長男が憲法に定める年齢規定を満たしていないのに副大統領に候補し、それを大統領の妹婿である当時の憲法裁判所長官が、例外として認める判決を下し、現大統領が自身の長男が組んだ大統領候補を支援したのは不正として、他の二候補陣営が訴えたことに対し、憲法裁判所は8名の判事の中3名は意見が異なるものの、却下する判決を下しました。
5:3で却下したことで提訴側と権力側の双方の顔を立てることで、今回の大統領選挙に関する不正疑惑の騒ぎは、一旦収まることになるでしょう。
しかし、10年前に民主主義のシンボルと称されて登場したジョコウィ大統領の、明らかに自身の退任後の政治権力を維持するために行った数々の企みは、まだ芽の段階のインドネシアの民主政治に、大きな傷跡を残すことになるでしょう。
ジョコウィ大統領の支持率は依然として75%前後を維持しているとのことですが、インドネシア国民の政治意識も日本と同様にまだまだ低いようです。
結局、プラボウォ次期大統領にとって姑のようなメガワティ党首と、舅のようなジョコウィ大統領が仲違いをしてくれたお陰で、漁夫の利を得て自身の独自の大連立政権が現実の姿となって来たようです。