2024.08.06
最近のニュースに私的コメント
プラボウォ次期大統領のロシア訪問
パリオリンピックの開会式に出席したプラボウォ次期大統領は、欧州の何人かの首脳と会談した後に、ロシアを訪問してプーチン大統領と会談しました。
日本を初めとした諸外国ではほとんど報道されなかったようですが、この時期にプーチン大統領と会うために、モスクワを訪問したことは大きな意味があると捉えるべきでしょう。
インドネシアの戦後の歴史を知っている者として最初に思い出すのは、独立間もない頃にスカルノ大統領が掲げた非同盟主義ではないでしょうか。
ジョコウィ大統領は、OECD加盟申請を通して西側との関係を維持する傍ら、経済面では中国に大きく依存する政策を取って来ましたが、それとは少し違うことを暗示するような動きです。
G7の首領であるアメリカの一極覇権が弱体化し、米中対立が進む一方で、ウクライナ戦争では却ってロシアの存在感を高めることになり、世界は暫くは米・中・ロの3極体制が続きそうな気配です。
その中でも、グローバルサウスの中核的存在であるBRICsの、リーダーと言えるロシアとの関係維持を明確に示した今回の訪問は、大局を見据えた外交での大きな成果と言えるでしょう。
アメリカ民主党の尻馬に乗って、国の富をウクライナにばら撒いて喜んでいる、どこかの国の首相とは月と鼈の違いです。