2024.09.03
最近のニュースに私的コメント
ToSiBa時代の再来は防げるのか
1968年から30年間の長期独裁政権を敷いたスハルト大統領の功罪を考える場合、インドネシアの経済開発を推し進めた一方で、一族がその開発に関わる特権を独占することを許したことにあります。
特にBambang, Sigit, Tomyの三兄弟はその頭文字を取ってToSiBaと呼ばれ、うま味のある開発事業のほとんどは彼らの企業連合が、当然のように仕切っていました。
それに反抗する者は資産を奪われるとか、場合によっては命を奪われることもあったようです。
特に父親のスハルト大統領の寵愛を受けていた末っ子にTomyは、インドネシアの一大産業である丁子煙草の原料となる、丁子の流通を牛耳る専売会社を作り、豊作の年は価格の値下がりを防ぐ為に、収穫された丁子を意図的に燃やしたとも言われています。
ジョコウィ大統領の次男カエサンの自家用ジェット利用は、公人の立場にはないから問題では無いと政権側は主張していますが、父親と兄が国の指導者であることを考えて、倫理的に拙いとは思わなかったのか不思議です。
父親もそれを戒めなかったとしたら、ToSiBaと何が違うのでしょうか。
市民団体から訴えを受けた汚職撲滅委員会は、捜査を進めることにビビッているそうですが、絶対にあの頃に戻ってはいけないと思います。